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特設ネタ
 〜管理人Mc.OKAZAKI の日記みたいな雑記〜
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2008/06/18 (水)

潜水戦艦!? イギリス海軍・M級潜水艦

※本日の日記は、2003年3月25日付日記の再放送ですm(_ _)m


Mc.OKAZAKIの兵器講座、今回は第1次世界大戦末期に登場したイギリスのM級潜水艦を紹介してみようかと。

キテレツ兵器を多く開発した国と言えば、何と言っても第2次大戦中のドイツ。超重列車砲グスタフ、60cm自走臼砲カール、超重戦車マウス、V1&V2ロケット、リモコン自爆戦車ゴリアテ・・・枚挙に暇がありません。
しかし、第1次大戦末期にイギリスが開発したこのM級潜水艦は、それらと比べても遜色ないイカレた兵器です。>誉め言葉

当時の潜水艦の平均的な兵装スペックは、4〜8門の魚雷発射管と10数本の魚雷、それに10〜14cm砲が1,2門。基本的には魚雷を主武器として戦うのですが、たいてい2斉射くらいしてしまうと魚雷が尽きてしまうので、武装を持たない商船などを攻撃する時は、浮上して砲で攻撃するのが主流でした(魚雷がもったいないので)。しかし、軽巡の主砲と同じ14cm砲程度では破壊力が低く、また、当時の潜水艦は速力が遅かったので逃げられてしまう事もしばしば。そこでこの問題を解決するのに、「大口径砲と高速力」を主眼に置いて開発されたのがM級でした。

M級は艦橋の前部に、なんと戦艦並の30cm単装砲を装備。その異様さは写真を見てもらえれば分かると思います。速力も水上で15ノット。ほぼ商船並みの速力を持っていました。しかし、本来15000dクラスの戦艦が装備する主砲を、1600d足らずの潜水艦に装備したのですから、かなり無理な設計となったようです。

1番艦“M1”は第1次大戦に間に合ったものの、その本来の力を発揮する事は一度もなく、休戦期間中にスウェーデンの商船と衝突事故を起こして沈没。
2番艦“M2”はその特徴的な主砲を撤去して、替わりに格納庫を設置。小型水上飛行機を搭載出来るように改装されたものの、飛行機用の格納庫の扉を閉め忘れて潜航して浸水、沈没という非常にマヌケな最期を遂げています。
3番艦“M3”も主砲を撤去し、こちらは替わりに機雷を積んで敷設潜水艦としてそれなりに活躍したそうです。4番艦は完成せず、それ以降このタイプの潜水艦は打ち切られました。

1つの兵器が完成形に向かう途上には、多くの思考錯誤が生まれます。このM級も、潜水艦が現代の“弾道弾装備の原潜”という究極の兵器に到達する間に誕生した、仇花のような存在かもしれませんね。



本日のBGM:ブルーウォーター(『ふしぎの海のナディア』OP)


2008/06/17 (火)

前線では戦えない、欠陥だらけの空母「レンジャー」

※本日の日記は、2003年3月17日付日記の再放送ですm(_ _)m


Mc.OKAZAKIの兵器講座のお時間です>いつから始まったのよ?
今日のお題は第2次大戦中のアメリカ空母「レンジャー」です。

「レンジャー」は実験空母「ラングレー」、巡洋戦艦から改造された大型空母「レキシントン」「サラトガ」に次いで4番目に建造された空母で、アメリカ初の“始めから空母として造られた”空母です。
当時はワシントン軍縮条約の制約から、既に大型空母2隻を保有していたアメリカは排水量15000t程度の小型空母1隻しか造れなかったのですが、その枠内で出来るだけ多くの艦載機を積める空母を造って、数の不足を補おうとしたのです。
こうして生まれたのが「レンジャー」でした。排水量14500tの軽量にして、全長は234・5mと、日本の中型空母「飛龍」よりも長い船体でした。搭載機数はなんと86機。これは排水量25700tの日本の大型空母「翔鶴」型よりも多い搭載数でした。

しかし、軽量にも関わらず全長が長く、しかも多くの搭載機を載せられる事に主眼を置いた為、「レンジャー」は大きな物を犠牲にしました。ズバリ、“防御力”です。
「レンジャー」の飛行甲板の装甲厚はなんと25_しかありませんでした。これは、戦闘機の機銃掃射で穴だらけになるというものです。舷側の装甲も最も厚い所で51_。魚雷なんて食らったらひとたまりもありません。さらに、搭載機が多いと言う事は、それだけ航空機用のガソリンと爆弾・魚雷を多く積むという事で、敵の攻撃を受けると非常に危険な艦となってしまったのです。
対空武装も貧弱で、最終状態でも高角砲8門、機銃48門と、その長い船体を覆うにはあまりにも少なかったのです。それに加えて艦の軸が狂っていたのか縦揺れが酷く、荒天下では艦載機の発着が出来ませんでした。速力も29・5ノットと艦隊型空母としてはやや低めであった事もあり、太平洋戦争初期は、大西洋方面で北アフリカやノルウェーの上陸支援任務に付いていました。

しかし太平洋戦線は大激戦となりました。アメリカ軍は珊瑚海海戦で「レキシントン」を、ミッドウェー海戦で「ヨークタウン」を、潜水艦の攻撃で「ワスプ」を、そして南太平洋海戦で「ホーネット」を立て続けに失い、さらに「サラトガ」が潜水艦の攻撃で大破し本国に修理のために帰還。前線に立てる空母が「エンタープライズ」ただ1隻となってしまったのです。日本軍はミッドウェイで大敗したとは言え、今だ「翔鶴」「瑞鶴」の大型空母を有しています。
そこでアメリカは「レンジャー」を太平洋戦線に投入・・・しなかったのです(゚Д゚;)ガーン
前述の通り、「レンジャー」はとても危なっかしい空母だったため、百戦錬磨の日本機動部隊と戦わせるなんてもっての他、と考えたのです。結局アメリカはイギリスに支援を求め、一時的にイギリス空母「ヴィクトリアス」が太平洋戦線に立つ事態となったのです。

翌年にはアメリカの総反撃の基幹となる大型空母「エセックス」級が続々と就役して、太平洋戦線は一気にアメリカ有利となっていくのですが、それまでの最大の国難とも言える時期に、他国の艦に頼らねばならない程使えなかった「レンジャー」の存在に、当時のアメリカ軍司令部は歯がゆい思いをした事は想像に堅くないですね(^_^;

結局「レンジャー」は1944年には第一線を退いて練習空母となり、そのまま無傷で終戦を迎えたのでした。懸念された防御力の不備を露呈する事なく・・・。



本日のBGM:背伸びをしてFollow You(OVA『魔法使いTai!』OP)


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