2014/04/13 (日)
単勝1.2倍!不安定なこの時期の3歳牝馬に過剰な人気、しかし誰もがそれを乗り越える事を知っていた今年の桜花賞
さて、いよいよ競馬界はクラシックシーズンに突入です。今週はその第1弾・桜花賞(阪神芝1600m)が開催されました。
今年は戦前から既に1強ムード。その圧倒的人気を背負うハープスターは、新馬戦を快勝した後、2戦目に走った新潟2歳Sで大きく出遅れ→最後方のまま直線へ→直線だけで17頭ゴボウ抜き!→3馬身差圧勝、上がり32.5秒という怪物っぷりを披露。私の中で2013年ベストレースと呼べる衝撃を与えました。その後、阪神JFでは荒れ馬場と包まれる不利からスパートが遅れ、最速の上がり33.6秒を繰り出すも惜しくもハナ差2着。その悔しさをバネにした前哨戦のチューリップ賞では、一度も追わずに持ったまま上がり33.7で突き抜ける強さを見せました。その後、何とクラシック前の3歳牝馬の身で凱旋門賞登録を行い、オークスではなくダービーに行くのでは?とまで噂される3歳最強馬(牡馬も含めて)となっています。
そんなハープスターに阪神JFで唯一土を付けたのがレッドリヴェール。ここまで3戦3勝の無敗馬、札幌2歳Sでは泥んこ極悪馬場で牡馬相手に競り勝つ勝負根性と重馬場適性を見せています。雨が降ったらこの馬が再びハープスター封じの切り札になる・・・と思われていましたが、今日の阪神は何とか曇り止まり。それに阪神JFから直行のプランは、ウオッカをはじめこれまで多くの名牝がチャレンジして失敗した過程です。
この2頭を除けば、正直他はドングリの背比べってのが今年のメンバー。武豊鞍上+重賞2勝で人気のベルカントは、いかにも短距離馬で阪神のマイルをこなせるとは思えませんし・・・。
という事でここは素直に◎ハープスター。母母のベガに続く婆孫桜花賞馬の座を狙います。直線一気が身上のこの馬にとっては大外枠はかえって有利ですし、馬場も良馬場であればレッドリヴェールに足元をすくわれる事も無いでしょう。
◯は3番人気のフォーエバーモアを指名。ハープスター・レッドリヴェールと僅差の3着になった阪神JFを除けば3戦3勝。特に府中のマイル戦で先行してそのまま持たせた前走のクイーンCの結果でスタミナを証明しているのが大きいです。鞍上の蛯名はアパパネで牝馬三冠を達成しているのも心強いです。
▲は5番人気のヌーヴォレコルト。坂のあるコースのマイル戦ばかりを4回使って、4着→1着→1着→2着。前走のチューリップ賞ではハープスターに完敗の2着でしたが、まぁこれは相手が悪過ぎるw 鞍上の岩田も大舞台では頼れます。
△は2頭。ハープスターからなので当然増やせません。
まずはやはりレッドリヴェール。馬体重が少し増えて出て来たら◯くらいにはしたんですが、休み明けなのに阪神JFと同じ418kgではちょっと不安です(馬体が小さ過ぎるのでステップレースを使う余裕が無かったとの話)。それに雨が振らなかったのもこの馬が好走する流れにはならないのかも、との事から△までの評価です。
そして10番人気ながらリラヴァティも押さえ。この馬もマイル戦ばかりを使って来て4着→1着→3着→3着。特に重賞での連続3着は、相手なりに走るタイプと観ました。今回逃げ馬は数頭いますが、どれもスピードタイプで阪神マイル適性は正直「?」なのですが、この馬だけはチューリップ賞3着という輝かしい実績があります。
あと、印としては★扱いで2頭。
まずは11番人気のニシノミチシルベ。いや、実績的にも血統的にも不利な内枠という時点でも押せる要素は何もないんですが、この1,2年の桜花賞での外人騎手の活躍を考えると、外人ってだけで押さえておかなくては、と。
そして7番人気のレーヴデトワール。こちらも推しポイントはやはり鞍上で、過去5年の桜花賞で福永騎手は4回騎乗して、うち3回で5番人気・11番人気・14番人気馬を3着に持って来ており「牝馬の福永」の異名を裏付ける結果を出しています。今回も血統的に姉に阪神JF馬レーヴディソールがいるこの馬は何とも不気味です。
買い目:◎1着固定、2-3着◯▲△へ流す三連単12点 + ◎流し軸→◯▲△の各馬から、★2頭へ流す三連複6点
人気馬では、ベルカントを距離不安から、ホウライアキコを坂のあるコース適性の無さから切りました。特にベルカントはフィリーズレビューの後「全然良くならない」との陣営の声が入っており、鞍上効果もあって人気を背負って飛ぶタイプと観て一切買ってません。
圧倒的人気を背負ったハープスターがそれに応えて圧巻の走りを魅せるのか、はたまた思わぬ伏兵の台頭があるのか・・・今年のクラシック初戦は、見応えのあるレースとなります!
ハープスター、1頭だけ上がり32秒台の豪脚で宿敵レッドリヴェールとの叩き合いを制す!そしてレースを盛り上げたのは、とある人気薄の逃げ馬・・・
スタート後、ハープスターはそのまま下げて馬群の最後方の定位置へ。ハナに立ったのは18頭立て18番人気のフクノドリーム。地方の短距離ダート戦を勝って参戦し、若い横山和生が鞍上のこの馬が、まさかの見せ場を作る事になります。
先行集団はニホンピロアンバー、コーリンベリー、ペイシャフェリス、カウニスクッカといった人気薄内枠勢が形成。人気どころではフォーエバーモアが中段、ヌーヴォレコルトがそのやや後ろ、レッドリヴェール、レーヴデトワール、ベルカントが後方集団を形成し、ハープスターはやはり最後方。
3コーナーを回っても、4コーナーを回っても、そのまま逃げ残るフクノドリーム・・・ゲゲッ!何だこれ!!最低人気馬の逃げ残りというウンコレースなんて観たくないぞ!?と焦ったのも束の間、残り200mで一気にフクノドリームを飲み込む追い上げ勢。その中で明らかに末脚の破壊力が違う馬が2頭・・・ハープスターとレッドリヴェール!宿敵同士の一騎打ちはゴール前まで続き、ハープスターがクビ差競り勝った所がゴールでした。川田騎手も今回ばかりは追わずに勝つ、と言う訳には行かず、直線必死にムチを入れてましたね。
1着:ハープスター。うん、やはり強い!今回も直線だけで17頭ゴボウ抜き。まさに父ディープインパクトの再来です。凱旋門賞に行っても、3歳牝馬の軽量ハンデもあって勝てるかも!?
2着:レッドリヴェール。阪神JFからのぶっつけ+ギリギリの馬体+ハープスター有利の直線勝負の展開でクビ差。この馬もハープスターに匹敵する能力を見せてくれました。ウオッカとダイワスカーレットのような最強牝馬同士のライバルになると今後の競馬界が盛り上がります。
3着:ヌーヴォレコルト。やっぱGTでは頼れますね岩田騎手は(1番人気の時を除くw)。桜花賞ではチューリップ賞組は無視出来ませんね。
4着:ホウライアキコ。スピード能力だけでここまで持って来た感じで、3着とは少し差が付いてしまいました。この後はNHKマイルカップを狙うべきでしょうね。夏のサマースプリントシリーズとか、斤量にも恵まれるので出れば活躍出来ると思います。
5着:レーヴデトワール。入着とまでは行きませんでしたが、直線ではあわやの場面もあって楽しませてくれました。やっぱ牝馬の福永ですね。
6着:アドマイヤビジン。密かに穴馬として警戒はしていたんですが、何にせよここまで9戦はちょっと使い過ぎですよね。
7着:マーブルカテドラル。アルテミスSを勝っているなんちゃって重賞馬。阪神JF5着は評価出来るのに、なんでステップレースに中山の糞馬場のアネモネSを選んじゃったかなぁ・・・。
8着:フォーエバーモア。蛯名曰く、ちょっと掛かっちゃったみたいですね。やはり関東馬には敷居の高いレースなのかなぁ。
9着:リラヴァティ。うーん、今年の松山君は今ひとつピリッと来ないですなぁ。
10着:ベルカント。事前情報通りの結果。やっぱ裏ネタって大事。
11着:ペイシャフェリス。内枠+アネモネS組と言うだけで不要。
12着:ニシノミチシルベ。いくら外人騎手でも、内枠+アネモネS組は要らないって事か。
13着:シャイニーガール。やっぱエルフィンS勝ちはフロックですかね。
14着:モズハツコイ。ま、マイルは長いんだろうな。
15着:フクノドリーム。本当、心臓に悪かったよw
16着:カウニスクッカ。内枠+アネモネS組(ry
17着:ニホンピロアンバー。この馬も短距離馬でしょ。
18着:コーリンベリー。この馬はダート馬でしょ!(大差シンガリ負け)
・・・しかしこうやって観ると、11着以下が逃げ潰れたフクノドリームを除くと見事に1枠〜4枠の馬で締められている罠。ここまで内外で有利不利があるのもどうですかねぇ(もっとも、今回は有力馬が外枠に集中したってのもありますが)。
馬券は◎→△→▲で三連単が的中。ただ、レッドリヴェールの評価が低かった分、レッドリヴェール絡みの馬券は「最低限資金を倍にする」程度しか買っていなかったため、配当は2倍止まり。まぁそれでもハープスターが頭に来ての馬券で元本を2倍に出来れば文句は無いかな。
さて、来週は牡馬クラシックの第一弾・皐月賞ですね。今年も強力なメンバーが揃いましたが、問題は今の中山の馬場・・・。芝のレースなのに、馬が走ると砂埃が上がるくらいに芝の生育が悪く(2月の2度の大雪が影響しているみたいです)、軽い芝向きのスピード馬は苦戦傾向にあり、むしろダートで実績のあるような馬がこの馬場をこなせるようです。
そうなるとここはやはり・・・アジアエクスプレス!?
本日のBGM:Super Noisy Nova(『宙のまにまに』OP)
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