2008/10/17 (金)
ライバルが早くも軍籍離脱!? いろいろ予想外過ぎて目が離せないよこれ! 〜今週の『TYTANIA-タイタニア-』
戦闘のない地味回でどれだけ楽しませる事が出来るかが、スペースオペラ作品の評価の分かれ目ですが如何に。
アリアバート、失意の帰還。旗艦が派手なだけに、惨敗時はそれがかえって悪い意味で目立ってしまいますなぁ。 一方、「ケルベロスの英雄」としてエウリヤに帰還したはずのファン・ヒューリックですが、場末の靴磨きの少女すらその存在を知らず・・・あれ?戦勝の報道って大々的にするのがどの国でも慣わしなんじゃないの?? 現タイタニアの藩王・アジュマーンは側近のオブノールに四公爵で誰が次期藩王に相応しいか訊ねる、という形で視聴者に四人の人となりを教示します。うん、親切な展開だw
アリアバートは万事無難に果たすタイプなれど、型に捉われていて人間的な面白みに欠ける。 ジュスランは才気も才覚も十分で、人格も申し分ないが、時折何を考えているか分からない時がある。 ザーリッシュは風格と迫力は十分だが、軍事にのみその才能が傑出していてバランス感覚に欠ける。 イドリスは最年少で才気にも溢れ美貌にも恵まれているが、それを鼻にかけた言動で周囲との協調に欠ける。
この4人の性質、まさに三國志・魏の曹操の息子たちにそっくりですね。 傑出した才能はなかったが、万事周囲と上手く図ってその後継者となった長男・曹丕(アリアバートタイプ)。 猛将として軍才にも長けていたが、政治的な判断が稚拙で後継者たりえなかった次男・曹彰(ザーリッシュタイプ)。 詩文に比類なき才能を持っており、その才能を曹操に最も愛されながら、それを鼻にかけた態度を取って失脚した三男・曹植(イドリスタイプ)。 ジュスランは・・・曹操存命中はその才能と野望をひた隠し、後にクーデターで魏を乗っ取った司馬懿みたいなもんかな。
原作者の田中芳樹は中国文学の影響を非常に強く受けている人なので、多分にこの辺りをモチーフにしてるんだと思いますよ。
ファン・ヒューリック、エウリヤで英雄として歓待・・・のはずが、なぜか市長府に呼び出し。しかしこの人、立ち位置的には銀英伝でいうヤン・ウェンリーのはずなんですが、あまりに性格が違い過ぎるw こりゃヤンよりもジャスティー・ウエキ・タイラーだ(^_^; タイタニア側ではアジュマーンと四公爵とで会議・・・というかアリアバート吊るし大会を執行w まぁこの手の作品では序盤に必要な、視聴者向け「歴史の授業」が始まります。無敵タイタニアの歴史に泥を塗ったアリアバートは立つ瀬無しの展開が続きます・・・
市長の下に呼び出されたファン・ヒューリック、何と「なぜ勝って来たのだ!?」と叱責を浴びます。どうも今回の戦い、この市長とタイタニア側とで“一部の軍国主義者が勝手にタイタニアに戦いを挑んだ→本当は戦う気なんて無かったんですよー→降伏”という筋書きが裏で結ばれていた事が発覚。酷え(^_^; 多額の報奨金こそ貰ったものの、タイタニアとの今後の関係上、ファン・ヒューリックにこの惑星にいられては困るとの事で、何と惑星外追放処置を取られ、軍籍からも外されてしまいます。こうして英雄は失職者となりましたとさ(;´д`)トホホ ところでファンが何気にホイホイサインしていた報奨金の受領書ですが、何かこの書面、裏がありそうな感じです。良く分からない書類にサインする危険性は、ぜひエリア88の風間真氏に説いてもらいたいところです。
アリアバートが大敗したファン・ヒューリックの存在に興味を持ったイドリスは、いっそ彼を自陣営に取り込むべきでは?と提案し、アジュマーンに承諾させます。アリアバートに対する強烈な嫌がらせ・・・イドリスという人物が序盤にしてよく分かりました。 会議後、失意のアリアバートに優しい言葉を掛けたジュスラン。一応彼が主人公なのですが、口数が少な過ぎて全然目立ちませんなぁ(^-^; 靴磨きの少女に別れを告げて、惑星エウリヤから立ち去るファン・ヒューリック。この少女、EDにも登場するのでワンポイントキャラじゃないみたいですが、今後どのように物語に絡んで来るのか・・・。
イドリスのファン・ヒューリック捕縛作戦が次回の話の主軸ですかね。個性的な美形が沢山登場しているので、早くも腐女子の皆さんの熱い視線を集め始めているこの作品。ワタシ的に今のところのお気に入りキャラは・・・うーん、やっぱリディア姫かなぁw
本日のBGM:SKIES OF LOVE(OVA『銀河英雄伝説』第一期OP)
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