2013/05/06 (月)
ヤマト、冥王星の海に死す!? 序盤最大の山場である冥王星基地攻略戦、いよいよ開始! 〜今週の『宇宙戦艦ヤマト2199』
逆にこの辺りまで観ても面白くないと思う人は、切った方が正解なんじゃないかな、と。
シュルツを劣等民族、二等ガミラス人と卑下するゲール。純粋種たるガミラス星人は青色の皮膚を持ち、ガミラスに征服されてその傘下に加わった他の星の人種を肌の色で差別する・・・。旧作ではなかった描写ですが(つーか旧作でも最初は、デスラーも含めてガミラス人も肌色の人間として描かれていたんですよね)、ガミラス=ナチスのオマージュである以上、人種差別は当然あって然るべきですよね。 さて、旧作との改変と言えばこの冥王星基地の秘密兵器・反射衛星砲。旧作では冥王星基地防衛の要として扱われていたものの、貧弱な装甲と火力しか持たない地球艦隊に対し、明らかにオーバースペックな兵器じゃないか?(そもそも、冥王星まで地球艦隊が辿り着く事自体が困難)と、その存在が疑問視されていましたが、本作では遊星爆弾の発射装置の一環という新たな解釈を加える事によって、必要性を持たせる事に成功しました。本作のスタッフのこういう後付け設定の巧みさは本当に見事です。 第一艦橋の各々の任務をそれぞれ南部と百合亜に任せた古代と雪は、真田さんの下でエンケラドゥスで回収したガミラスのアンドロイド兵の調査に立会います。ガミラス人はアンドロイドなのか?それともアンドロイドを作り出したテクノロジーを持つ人種なのか?それすらも未だ分からないのが地球人のガミラスに対する認識のようです。あと、新見さんエロい。
機械的な会話のやり取りしかしない真田さんをアンドロイドのようだ、と皮肉る古代。まだこの頃は互いの信頼関係が希薄なので仕方ないですが、後に、時には島さえも超える絆で結ばれる、実の兄弟のような間柄になる古代と真田さんだけに、この辺の古代の対応はある意味新鮮です。 そんな古代にエンケラドゥスで命懸けで助けてくれた事の礼を伝える雪・・・しかしこんな大事なフラグを「任務だったから」とケロッと言ってポッキリへし折る古代の朴念仁さはどうしたものか・・・(;´д`) その頃、エンケラドゥスで無断でコスモゼロを駆って出撃した玲に対し、厳しく叱責する加藤。怒りの余り、拳でロッカーを大きく凹ませて、医務室で真琴のお世話になる辺りが加藤のお茶目な所ですがw そんな真琴にエンケラドゥスでコスモゼロに救われた礼を言われ、玲が強く望む航空科への転属を真剣に考え出す加藤です。 さて、今回のブリーフィングは冥王星基地攻略についてです。ガミラスフォーミングされて海を擁する星となった冥王星。しかし未だガミラスの基地の位置は特定されておらず・・・。そこでヤマトが囮となって駐留艦隊を引き付け、その隙に逆サイドから冥王星に接近した航空隊が基地を捜索し、これを空襲によって叩く。場合によっては上空からヤマトも艦砲射撃で支援を行う・・・。 その作戦に異を唱えたのが南部でした。波動砲によるロングレンジ攻撃で基地を破壊する・・・。しかしそれは、地球の1/3程度の大きさしか無い冥王星そのものを破壊してしまう結果を生む。古代の意見に南部は 「いいじゃないか、星の1つや2つ!」 と何とも過激な発言を・・・。南部の実家はヤマトの火器に携わった南部重工なので、南部も大艦巨砲主義者的な一面がありますが、この時の発言は航空隊の損耗を防ぐ意味でも合理性としては正しいものの、言い換えれば「戦争なんだから核を使ってもいいじゃないか、都市の1つや2つ消したって」とも取れる発言で・・・うん、やっぱダメなのかな。 ちなみに劇場版完結編で敵艦隊を小惑星帯ごと波動砲で撃ち砕くシーンがあるんですが、その時の沖田艦長の「構わん!惑星ごと粉砕せよ!!」って台詞は今回のMADに使えそうだw
密かに雪に惚れている南部は、自分の意見を否定した上に喧嘩になりそうになった加藤を「がさつな奴」と雪に陰口・・・そういう事を言う男を、雪が好きになるとは思えないぞ南部君w そんな時、雪は通路で玲と親しげに話す古代を見付けて思わず身を隠してしまい・・・もう、雪ちゃんったら分かりやすいツンデレさん♪つーか南部も雪の気持ちにこの辺で気付けよ。 出撃を前にして、玲の航空隊への転属を正式に発表する古代(勿論さっきの通路での会話はこの布石)。密かに玲の航空隊入りを推そうとしていた加藤は先手を打たれた形で苦笑いです。つーかガラの悪い航空隊の紅一点とか、どんだけ薄い本への燃料投下なんだw 兄の仇討ちの機会を得た古代は、航空隊の指揮官として出撃する事に。この辺の人事は沖田艦長の粋な計らいと言えるのかな。島も古代のやる気を後押しします。 コスモゼロの1号機には古代が、2号機には玲が搭乗。まぁ急な転属の玲が乗るコスモファルコンが無いためですかね。何にしても高性能機のコスモゼロを寝かしておくのは勿体無いです。
旧作ではその存在意義が謎だった第二艦橋ですが、今作ではCICとしてちゃんとその意義を示しています。うむ、これも見事な後付け設定。 ここで名曲コスモタイガーのテーマに乗せて、今作初のコスモファルコン隊の出撃です!ちなみに旧作に登場する初代艦載機はブラックタイガーという名称だったのですが・・・エビ業界からクレームでも付いたのかなw ここで注目すべきはコスモファルコンの発艦方法。旧作ヤマトでは艦載機発進口から後方に向かってビュンビュン飛び出す形での発艦だったのですが、今作からは艦載機発進口から下面に滑り落とし、慣性の法則に則って前面に向かう方式を採用しています。うーむ、確かにこの形が「正しい」のかもしれませんが、個人的には旧作の出撃方法の方が迫力があって好きだったなぁ。 さて、艦載機を発進させたヤマトは正面から冥王星に迫りますが、突然高エネルギービームの直撃を受けてしまい、波動防壁をも貫通したこの攻撃で重力管制システム等を損傷してしまいます。医務室で宙を舞う真琴が、スカートの中を気にする仕草が可愛いw 勿論この攻撃は反射衛星砲によるもの。ダメージを受けたヤマトは先程の攻撃位置から死角になる位置に逃げ込むものの、複数の反射板を持つ衛星を介して攻撃する反射衛星砲に死角はありません。つーか似た兵器がこの後、多くのアニメで観られるようになりますが(ナディアとかガンダム種死とか)、その元祖はこれなんだからね!
反射衛星砲の二撃目を受け、航行不能に陥るヤマト・・・これまでガミラス軍に対し無敵・無双を誇ったヤマトが、初めて受ける大ダメージ。子供の頃に初めて観た時のこのシーンの衝撃は今でも鮮明に覚えています。反射衛星砲つえぇっ!という印象と共に。 冥王星の海に着水したヤマトを更に執拗に狙うシュルツ。彼が本作で一番輝いている瞬間です。この危機を救うべく、沖田艦長に意見具申をする真田さん・・・しかしその手を打つ時間もないまま、反射衛星砲の第三撃がヤマトを直上から襲います。爆発を起こしたヤマトは転覆し、艦首を上に向けたまま冥王星の海にその身を没するのでした。ちなみにこの沈没シーンは劇場版完結編のセルフオマージュになってたり。 圧倒的な破壊力を持つ反射衛星砲に対抗策はあるのか?海に沈んだヤマトに秘策はあるのか?そして航空隊は冥王星基地を叩く事が出来るのか・・・? 次週、ヤマトの反撃が始まります。
本日のBGM:宇宙戦艦ヤマト(『宇宙戦艦ヤマト2199』OP)
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