2012/05/12 (土)
切嗣過去編完結。まぁ切嗣という人物の根底にある「正義」の概念を示すには必要な話だったのかな。 〜今週の『Fate/Zero』
それでもこの2話はOVAとか短編映画とかでやった方が良かったんじゃないかなー、とも思いましたが。
アバン、手術台に横たわる成長した切嗣・・・あ、もう目が死んでるw 入野自由が演じる少年時代は目にハイライト有り、力ちゃんが演じる青年期はハイライト無し、という設定なのかな。 切嗣の第12肋骨を摘出し、それを擦り潰して調合した魔弾「起源弾」を作成するナタリア。この弾丸の威力の程は、VSケイネス戦で発揮された通り。全部で66発もあったのね。 島を脱出した後、ナタリアの庇護下で成長した切嗣。それはつまり、魔術と裏の戦いと共に成長した証・・・元より衛宮家6代目として魔術の素養はあったものの、その使い方と武器の扱い方を指導したのはナタリアという事です。切嗣にとってナタリアは亡き両親に代わる新たな父親であり母親となったようです。なるほど、長く一緒に寝食を共にしながら性的な関係にならなかったのはそういった側面からか。 そんなある日、ナタリアは魔術協会からオッド・ボルザークという魔術師の暗殺を請け負います。「魔蜂使い」と呼ばれるボルザークは、人間を屍食鬼(グール)に変える毒針を持った「死徒蜂」を駆使し、多くの罪なき人々を死に追いやった危険人物。ナタリアはかつてボルザーク暗殺の任務を失敗した事があり、今回は何としても自らボルザークを討とうとします。 ボルザークがパリ発NY行きの飛行機に搭乗する事を突き止めたナタリアは、機内でボルザークの暗殺を試みる事に。切嗣にはNYでボルザークと接触しようとする人物の暗殺任務を託します。
ナタリアは後ろの席からシート越しに魔術を用いてボルザークを暗殺。切嗣も狙撃によってターゲットを始末し、あまりに呆気無く任務は遂行・・・されたかに思われました。 しかしナタリアが荷物庫内に持ち込まれたボルザークの死徒蜂を処分している間に悲劇が起こります。自らの体内に死徒蜂を仕込んでいたボルザークの死体から無数の蜂が飛び立ち、ナタリアを除く乗員乗客300人全員がグールになってしまいます。 かろうじて操縦席を確保したナタリア。しかし後ろのキャビンでは死徒蜂と300人のグールが蠢く地獄絵図・・・。この非常事態に、空港の管制を説得して何とか着陸を試みるナタリアは、切嗣にもこの事態を伝えます。
着陸まであと20分の大西洋上。何としても生きて再び切嗣に会おうとするナタリア。切嗣はそんなナタリアの思いを耳にしながら、大西洋にボートを出してナタリアの操縦する機体を待ち受けます。その腕には携帯地対空ミサイル『スティンガー』・・・ちなみにスティンガーとは「毒針」という意味。何とも皮肉な武器のチョイスです。 ナタリアもろとも機体をスティンガーで破壊した切嗣。このままナタリアが着陸に成功してしまうと、300人のグールが解き放たれて空港は大パニックに陥る・・・。シャーレイを殺せなかったが故に村が全滅したあの時の失敗は二度と繰り返さない。人を慈しむ感性を持ちながら、心を切り離して躊躇なく相手を殺せる天性を持つ男・切嗣がここに完成したのです。つーかナタリアは切嗣が取るであろう行動が読めなかったのかなぁ(最後は誰の手によるものか悟って逝ったようでしたけど)。でも彼女の信念は「何があっても自分の生命が最優先」だったから、そういう意味では何としても着陸しようとしたのは、信念に則した行動だったと言えなくもないのかな。
本日のBGM:空は高く風は歌う(『Fate/Zero』ED)
|