2012/05/23 (水)
第1部「氷菓」編解決・・・最後の謎解きはアラフォー以上のおっさんだと意外と簡単に解けた? 〜今週の『氷菓』
これで原作小説1巻分か・・・。2クールで丁度原作の既刊5冊を消化するくらいのペース?
解決したかに見えた関谷純の事件。しかし奉太郎は姉からの電話で「本当に関谷純は、自ら英雄として望んで退学したのか」という疑問に行き当たり、事件の真の解明に向けて動き出すのでした。 後日、ようやく解明の糸口を掴んだ奉太郎は、放課後に古典部のメンバーを集めます。省エネ主義で自分から行動する事がまずない奉太郎の意外な積極性に驚く里志と摩耶花・・・。 まず最初の謎解きは『氷菓』2号の序文。これを書いた「郡山養子」の正体が、図書室司書の「糸魚川養子」だと気付いた奉太郎。「養子」という変わった名前と年齢からの推察ですが・・・なるほど、そう言えば図書室で糸魚川先生が登場した時、これ見よがしにネームプレートを映してたっけ。 既に本人に会ってその推察が事実である事を確かめていた奉太郎は、古典部の面々を引き連れて糸魚川先生の口から関谷純の事件の真相を聴く事となります。 少ないヒントで事件の真相のほぼ近くまで辿り着いていた事に驚く糸魚川先生。その真相とは―――やはり関谷純は望んで退学になった訳ではありませんでした。学園祭の期間短縮を掲げた教師側と、それに異を唱えた生徒側。生徒側の代表者に望まないまま担ぎ上げられた関谷は、その運動の最中に起きた格技場の火事騒ぎの責任を背負わされて、言わばスケープゴートとして学園を追われたと・・・
『氷菓』2号の表紙に描かれた、犬と戦う一匹の兎が権力の犬・教師と関谷で、その後ろで見て見ぬふりをする兎たちが一般生徒・・・。そして、神山高校文化祭を“かんやさい”と略するのは、英雄となった関谷の名を“かんや=関谷”として残す隠語だったと。 こうして関谷純の事件の真相が推察から事実へと昇華した訳ですが、まだ1つ謎が残っています。それはなぜえるが『氷菓』の話を伯父に聴いた時に号泣したのかと・・・ その謎は奉太郎によって解き明かされました。関谷が学園を去る際、最後に強く希望して決めて行ったのが古典部の部誌『氷菓』の名前。なぜに氷菓なのか―――そこには氷菓=アイスクリーム=I scream(私は叫ぶ)という、駄洒落が仕込まれていたのです。本当に苦しい時、叫ぶ事すら出来ずに生きたまま死ぬような人間になるな(当時の生徒たちの揶揄)・・・関谷はえるにそう伝え、それを恐れたえるは、自分が生きる証として大声で泣いたのでした。 ちなみにこのアイスクリーム=I screamという駄洒落は、1970年代後半のアイドルブームを知っている人にとってはすぐに浮かぶフレーズだったりします。渡辺徹夫人としてもお馴染みの榊原郁恵の『夏のお嬢さん』のサビのフレーズ(0:58辺り)がまさにそれ。ちなみにこの曲、そらおと2期の9話EDでニンフがカバーしてるので、そっちで知ってる人も多いかと。 そういや、最近は中学・高校の英語で筆記体って教えないんですってね。格好良い英語が書けるから、覚えておくと良いと思うんですけどねー。
本日のBGM:夏のお嬢さん(『そらのおとしものフォルテ』ED)
|