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特設ネタ
 〜管理人Mc.OKAZAKI の日記みたいな雑記〜
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2012/09/13 (木)

名作映画のプロットにもなったサリヴァン5兄弟の悲劇


今日の軍ネタのお題は、第二次大戦中の米海軍防空巡洋艦『ジュノー』です。まぁたまには外国艦も取り上げないとね。
航空機が兵器として急速に進化して以降、その脅威から艦隊を守る任務を帯びた新たな艦種が求められるようになります。それは英海軍のイタリア・タラント軍港空襲や日本軍の真珠湾攻撃で現実の脅威として強く認識され、主要海軍国は防空任務に特化した新型艦の設計・建造を開始します。英海軍のダイドー級巡洋艦、日本海軍の秋月級駆逐艦、そして米海軍のアトランタ級巡洋艦がそれに当たります。

『ジュノー』はアトランタ級の2番艦として1942年2月14日に竣工。12.7センチ連装両用砲8基16門、40ミリ対空機関砲10門、20ミリ対空機銃8門(竣工時)と、戦艦をも上回る対空火力を持った艦として誕生した『ジュノー』は、完成から5ヶ月の間は大西洋やカリブ海方面で訓練も兼ねた哨戒活動を行い、8月22日からいよいよ日本軍との最大の激戦地であるソロモン諸島方面へと配備されます。

9月10日には空母『ワスプ』の直衛任務に就くものの、9月15日には『ワスプ』が日本潜水艦『伊19』によって撃沈。その後『ジュノー』は南太平洋の各島嶼にある日本軍の基地を襲って在泊艦艇や施設に損害を与え(まぁ嫌がらせみたいなもんですな)、10月26日に行われた日米空母機動部隊による一大決戦・南太平洋海戦に参加する事となります。

日本海軍の空母『瑞鶴』『翔鶴』『隼鷹』『瑞鳳』を主軸とした機動部隊と、米海軍の『エンタープライズ』『ホーネット』を主軸とした機動部隊が激突したこの戦いで、『ジュノー』は当初『ホーネット』の直衛任務に就き、その対空火力を遺憾無く発揮して日本軍機20機を撃墜する戦果を挙げるものの、『ホーネット』は多数の命中弾で大破(後に日本軍駆逐艦の雷撃で沈没)。『ワスプ』に続き、またも直衛任務を果たす事が出来ませんでした。
『ホーネット』大破後は『エンタープライズ』の護衛に向かい、ここでも18機を撃墜。この海戦で撃墜された日本軍機69機のうち、実に半数以上の38機を『ジュノー』1隻で撃墜した計算になり、防空艦としてのその優れた能力を示した戦いとなりました。

しかしそんな優秀な防空艦でありながら、『ジュノー』は思わぬ形で最期を迎える事となります。11月8日、ガダルカナル島への増援部隊の護衛の任務を帯びた『ジュノー』はニューカレドニアを出港。11月12日に到着した後、日本軍機30機の攻撃を受けるものの『ジュノー』単艦のみで6機を撃墜して、変わらぬ日本機キラーの名を上げます。

当日夜半、強力な日本艦隊がガダルカナル島に接近中という情報を受信した護衛部隊は、翌11月13日1時48分、ダニエル・J・キャラハン少将率いる巡洋艦と駆逐艦の部隊が迎撃に出撃し、戦艦2隻、巡洋艦1隻、駆逐艦10隻からなる阿部弘毅中将の日本艦隊と交戦しました。米軍が後に「最悪の13日の金曜日」と呼んだ第3次ソロモン海戦・第1夜戦です。
悪天候と情報の錯綜、それに各艦の思い掛けない動きに翻弄されて大混戦となった戦場で『ジュノー』も奮戦し(詳しくは駆逐艦『夕立』を中心に描いたこのエントリーを参照してみて下さい)、対艦攻撃も出来るその速射砲で駆逐艦『夕立』を撃破する戦果を挙げますが、駆逐艦『天津風』からのものと思われる魚雷が艦首に命中し、一時航行不能にまで陥ります。

乗員の懸命の作業で一応の修復が完了した『ジュノー』は、同じくこの海戦で大きな損害を受けた重巡洋艦『サンフランシスコ』や軽巡洋艦『ヘレナ』と共にエスピリトゥサント島に向けて退却しますが、この艦隊が11時過ぎに日本の潜水艦『伊26』に発見されます。『ジュノー』に向かって放たれた3本の魚雷のうち、1本が運悪く火薬庫に命中した『ジュノー』は、船体が真っ二つに折れて命中後僅か20秒で轟沈。乗員約500名が艦齢9ヶ月の新鋭艦と運命を共にしました。
それでも100名近い生存者が海面に残されましたが、他の艦は更なる日本軍の攻撃を恐れて彼らを置いて退却してしまい、生存者は実に8日間も漂流する事になります。この間、体力が尽きたり鮫に襲われたりして、スウェドン艦長はじめ90名以上が落命し、その後僅か10名となった生存者のみが救出されました。

防空艦として非常に優秀な戦績を挙げながら、その最期は砲雷戦への投入によるものであり、本来の活躍の場では無かった事が惜しまれます(日本海軍も秋月型防空駆逐艦の『新月』『照月』を砲雷戦に投入して失う失態を演じています)。


『ジュノー』にはサリヴァン家の5人兄弟が乗艦していました。うち、2人が艦と運命を共にし、3人が漂流中に海に消えました。このサリヴァン兄弟の悲劇は米軍内でも大きな問題となり、以後、兄弟や親子は分散して配備する事が徹底されるようになります。
この実話は、スティーブン・スピルバーグ監督の映画『プライベート・ライアン』のプロットに影響を与える事となりました。



本日のBGM:行くぞ!ゴーダム(『ゴワッパー5 ゴーダム』OP)


2012/09/12 (水)

1年越しの答えをはぐらかす里志の態度に非難集中!・・・でも最後は折れたっぽいし結果オーライかなぁ 〜今週の『氷菓』

ヴァレンタイン回なので甘いラブコメ話かと思ってたら、予想以上にビターな話でした。


1年前のヴァレンタイン(つまり奉太郎たち=中3)、摩耶花の手作りチョコに対し「既製品を溶かして作ったチョコは“手作り”とは言わない」と、いかにも厨学生らしい理由で受け取らなかった里志・・・氏ね!お前は氏んで詫びるべき!!
そんな里志に、1年後にアッと言わせるチョコを作って受け取らせてみせる!と宣戦布告した摩耶花ですが、実際問題、素人がカカオマスやら何やらでチョコを一から作るなんて不可能・・・。そこでプロ顔負けのチョコを作ってみせようとする摩耶花と、材料調達面でそれをサポートしようとするえる。この件に関して、摩耶花から奉太郎にはキツーい緘口令が出されますが・・・


その日の帰り、ゲーセンで偶然里志と遭った奉太郎は久々に「ヴァーチャロン」で対戦(懐・・・)。以前はどんな事をしてでも勝利に執着していた里志が、戦いの美学を優先するようになり、負けてもその勝負で楽しめたかを重視するようになった事に里志の変化を感じ取る奉太郎。まぁ中学生→高校生ってそんな時期かもしれんけどね。
その頃摩耶花とえるはチョコのラッピング材の買い出しに。完全に乙女モードの摩耶花が可愛い過ぎる♪ そんな中、えるには好きな人がいないのか尋ねる摩耶花。しどろもどろになって上手く答えられないえるですが・・・もう完全に奉太郎の事を恋の対象として意識してるって事かぁ。ちぇっ。
ヴァレンタイン当日の朝、通学路で一緒になった奉太郎とえる。摩耶花のチョコが無事完成を見た事を報告するえるですが、自分の奉太郎へのチョコに関して、やや自爆気味に「千反田家では本当に親しい人には贈り物をしない風習がある」と伝え・・・それって奉太郎の事を「本当に親しい相手」と想ってるって告白したようなもんじゃw
漫研の都合で古典部に顔を出すのが遅くなる予定の摩耶花は、完成したチョコを古典部の部室に置いて漫研の方へ向かいます。部室でチョコを見掛けたえるはそれを微笑ましく見詰めるのですが、少しの間部室を空けた間に思わぬ事態が発生し・・・


摩耶花のチョコが盗まれた―――完全に気が動転しているえると、一緒に来た里志のバツが悪そうな表情・・・ハイ、実はこの時点で視聴者にはチョコを盗んだ犯人が分かっちゃう演出だったんだと思います。ここからずっと里志の言動は怪しさ満点ですし。
部室へ通じる唯一の階段で作業をしていた工作部の部員の証言から、犯行時間内にこの階段を通ったのは奉太郎・里志・えるの3人のみと分かります。そうなると犯人はまだ同じ階にいる・・・という事で、唯一まだ活動していた天文部に事情を聴きに行く奉太郎たちです。
天文部と言えば・・・そう、自主制作映画の事件やお料理研究会の対戦で個性をバリバリ発揮したあの沢木口先輩が三度登場です。そんな沢木口にいきなり「チョコを返してください!」と食って掛かるえるのテンパり具合がヤヴァい。自分の責任でチョコを盗まれたと思っているえるは、残された数少ない可能性しか見えてない状況です。
えるを下げて冷静に穏便に状況を尋ねる奉太郎ですが、天文部員が盗んだ形跡は無し。つーかあの開けっ広げな沢木口先輩を怒らせてしまうとは・・・えるは自分の二重の失態に完全にダウナー状態です。


部室に戻った奉太郎たち。ここで真犯人について述べようとした奉太郎ですが、そこに摩耶花が現れて里志にチョコを受け取ったかいきなり核心を突いて来ます。
もう誤魔化せなくなったえるは、自分が不在の間に盗まれた事を正直に言って謝罪。それを笑って許す摩耶花ですが、その心が大きく傷付いているのは誰の目にも明らかです。
摩耶花が去った後、どうしても自分が許せないえるは、どんな手段を使ってでも探し出す!と部室を出て行こうとしますが奉太郎に止められます。摩耶花と同じようにその心に大きな傷を負ったえるに対し、奉太郎はやや強引な推理で犯人は天文部の女子部員だと伝え、それを返してもらって里志に渡すからえるには帰るように伝えます。つーか、摩耶花とえるが明らかに心に大きなダメージを受けているのに、この期に及んでまだ犯行を自白しない里志には正直かなり幻滅ですね・・・。
帰り道、里志が持っていた巾着を借り、その中身を振った上で確認して里志に返す奉太郎。これで摩耶花のチョコを里志に渡すと言うえるとの約束は果たしたと・・・やはり摩耶花のチョコを盗んだ犯人は里志でした。しかも大き過ぎて用意していた巾着に入らないため、それを叩き割っていたのです。うわっ、最低過ぎる・・・。その訳を尋ねる奉太郎ですが、理由如何によっては鉄拳制裁という奉太郎らしからぬ言動は、視聴者の代行者って側面もあるかな。
それまでのナンバーワンを目指す生き方がつまらなくなって、物事に一切のこだわりを持たないようにして来た里志。しかし摩耶花に対してそんな事で良いのか結論が出せない里志は、チョコを受け取ってしまったら摩耶花に対してこだわりを持つ事になってしまい、昔のつまらない自分に戻ってしまう・・・そんな理由で里志はチョコを受け取らないために、盗まれた事にしてしまおうとしたのでした。
ハイ、俺が奉太郎なら鉄拳制裁決定だな。


摩耶花に対してのけじめがまだ付けられないでいる里志の迷いよりも、結果としてえるを傷付けた事を咎める奉太郎・・・やっぱえるの事を心配してるのか。もうお前らも早くくっ付いちまえよ!(壁ドン!
摩耶花に追い着いたえるは今回の件を謝ろうとしますが、逆に摩耶花から謝られてしまいます。摩耶花はチョコを盗んだ犯人が里志だと気付いていたようで・・・つまり、える以外は全員犯人が分かっていたんですね。しかしそんな手段を使ってまで自分のチョコを受け取ろうとしない里志に腹が立ちながら、それでも里志の事が好きな摩耶花の乙女ゴコロのなんと一途な事か・・・ういやつよのぅ。
里志の話を全て聴いた奉太郎は、不器用過ぎる里志を軽く小突くだけに止めますが、摩耶花に対してのけじめだけはしっかり促すのでした。
その日の夜、里志を庇い、えるがこれ以上傷付かないように気を配って動いた奉太郎に電話口で感謝するえる。その頃里志も、摩耶花に電話で大切な事を伝えようとしていました・・・まぁこっちの方はこれでやっとまとまるのかな。
電話を切った後、姉からもらったチョコの苦さに閉口する奉太郎。あぁ、何か思いっきりスィート&ビターな青春話だったなぁ。とりあえず奉太郎と里志はもげろ(結論)



本日のBGM:バナナの涙(『ハイスクール!奇面組』ED)


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